【滋賀県】第2回「DX推進のための戦略MQ会計」研修風景(会場:湖東興産様)  行動に結びつく研修

【滋賀県】第2回「DX推進のための戦略MQ会計」研修開催

8/11-13 DXMG研修3DAY開催

引き続き、滋賀県にて2回目となるDXMG研修を開催することが出来ました。
お申し込み頂いたお客様、ご協力頂いた皆様、滋賀県労働局の助成金担当の皆様、本当にありがとうございます。

今回は有限会社鹿間工業 代表取締役の鹿間 大さん、山崎 友雅さん、サスティナブルアカデミーの土居麻貴さんに講師をお願いしました。
講義の中で実業における辛く苦しかったときのエピソードなど、経営者の覚悟と学び続けることの大切さを教えていただきました。

MG研修の概要と目的

MG(マネジメントゲーム)は、参加者が会社の経営者として意思決定を行いながら、経営学と会計学を実践的に学べるアクティブ・ラーニング形式の研修です。営業や総務経理、製造部門といった直接的な経営業務に携わらない社員が、なぜ経営や会計を学ぶ必要があるのかと疑問に感じる方もいるかもしれません。しかし、会社は経営者による様々な意思決定によって方向性が決まり、日々の業務はその決定に大きく影響されます。本研修は、社員一人ひとりがこの経営の全体像を理解することを目的としています。

社員の主体的な貢献の重要性

当社が目指す「全員経営」という経営方針において、社員は単に割り当てられた仕事をこなすだけの存在ではありません。会社全体がどこに向かおうとしているのか、そして自身の働きが会社の収益にどのように貢献しているのかを深く理解し、主体的に行動できる社員こそが、会社の持続的な成長を支える貴重な財産となります。これは、DX(デジタルトランスフォーメーション)が単なるデジタルツールの導入ではなく、組織文化やビジネスモデルそのものの変革である ことを踏まえると、特に重要となります。

仕事を通じた自己実現と充実感

多くの社員は、一日の大半を職場で過ごします。もしその時間が、会社全体の目的と自身の貢献を理解しながら、やり甲斐や貢献感を感じて楽しめるものであれば、個人の充実感にも繋がり、ひいては組織全体の活性化に繋がると考えられます。本研修は、社員一人ひとりが仕事の中により大きな意味と喜びを見出すきっかけを提供します。

MGゲームで学ぶ経営戦略と意思決定

MG研修では、参加者それぞれが経営者として会社経営ゲームに挑戦し、5期にわたる決算を通じて自己資本の最大化を競います。この過程で、市場の状況を分析し、自社が競争に打ち勝つための戦略を立て、原材料の仕入れ、製品の製造、販売価格の決定、人員配置、広告宣伝などの様々な意思決定を経験します。これにより、参加者は具体的な数字を基にした判断力と戦略的思考を養います。

経営者視点の醸成と社員のアイデア創出

ゲームを通じて経営者の視点を体験することで、実際の経営判断の背後にある考え方や意図を深く理解できるようになります。例えば、過去のMG研修参加者からは、「これまでF(固定費)を下げることばかりに気を取られてたが改めて投資の大切さを実感した」「戦略を持って取り組まなければ、成り行きの結果でしか得られない」 といった声が上がっており、経営的な視点が養われています。このような経営視点や会計面で根拠に基づいた意見やアイデアを出せる社員が増えることは、経営陣にとって計り知れない強みとなり、当社が目指す「科学的な意思決定ができる幹部」 の育成に直結します。

DX時代に対応するデータ分析能力

DXMG研修は、経営学、会計学に加え、データ分析も重視しています。本研修では、DXの本質である「データとデジタル技術を活用したビジネスモデルや企業文化の変革」 を理解し、実践するための能力を養います。具体的には、MGで得られた経営データを収集・分析し、Looker Studio(ルッカースタジオ)などのBIツールを用いて現状をグラフ化し可視化します(例: MQグラフ、損益分岐点の見える化)。このデータに基づき、仮説を立て、その検証を通じて、先が見通しにくい現代のビジネス環境へ戦略的に対応する方法を学びます。これは、データに基づいた意思決定を強化し、コスト効率を最適化し、企業文化の変革に貢献する、まさしくDX推進に必要な能力です。研修参加者からは「数字化 グラフ化にすることによってわかりやすかった」「ルッカースタジオの使い方が分かって良かった」 といった声があり、データ活用の重要性を実感しています。


受講者の声

データに基づいた科学的な意思決定と分析の重要性を実感したこと 「データ分析の大切さがわかった」という声に代表されるように、データに基づいた客観的な判断の重要性を強く認識しました。具体的には「グラフを使った振り返り」「グラフにして分析」「自分の部署の数字を知る」といった行動への意欲が見られ 、「数値に基づいた科学的な意思決定」というDXの重要キーワードを実践しようとする前向きな姿勢が伺えます。これは、今後の経営計画の理解と実行、適正見積もり、強みの把握といった「全員経営」の実現に向けた大きな一歩となります。

MG研修を通じて「自分の計画の甘さを実感しました」との反省と共に、「卓によっての攻め方の違いを学んだ」という気付きがありました。これは、社員一人ひとりが経営者の視点を持ち、経営計画を理解・実行する「全員経営」の定義に合致する学びです。数字に基づいた科学的な意思決定の必要性を体感し、戦略的な思考と多角的な視点から業務を捉える意識が向上したことは、権限委譲を促進し、業務遂行を個人の成長に繋げる上で非常に価値のある成果です

研修後、「改善出来る所をしていきたい」という具体的な業務改善への意欲が生まれ、「環境整備の方に力を入れていきたいです」と具体的な行動目標が掲げられました。これは、作業単位の効率向上だけでなく、「全体最適」の視点 から業務プロセスを見直し、既存商品の付加価値向上や業務プロセスの変革へと繋がる重要な気付きです。DX推進において、環境整備は効率化・省力化の基盤であり、収益向上に直結する付加価値向上に貢献します。

DX研修でのグループディスカッションが「良かった」「実務で別部署でこういうやりとりはないと思うので」と高く評価されました。これは、部門間の相互理解を深め、普段の業務では得られない多様な意見交換の機会が、新たな価値創造に繋がる重要な気付きであったことを示しています。DX推進においては、部門間の連携や「教え愛」に代表されるような協働が不可欠であり、組織全体の変革を促す企業風土の醸成に大きく貢献することが期待されます。

「鹿間さんのインストを初めて受けて、丁寧で特に初心者にわかりやすかった」という声は、講師の指導力が高く評価されたことを示しています。また、「講師の方々が分かりやすく楽しい研修になりました」との意見からは、学びやすい環境が提供され、研修全体がポジティブな体験であったことが伝わります。このような体験は、参加者の学習意欲を持続させ、DX推進に必要な知識・スキルの習得を効果的に促す上で、非常に重要な要素となります。

「楽に楽しく儲ける秘訣かな」「楽しく出来たかな」というコメントから、研修が利益を追求することに対してポジティブで楽しいものだという新たな視点を提供したことが伺えます。これは、単に売上を追うのではなく、会社の収益構造を理解し、粗利を重視した戦略的思考を促すものです。研修で得られた知識が「生活に役立つ手段になりました」と個人的な利益にも繋がる可能性を感じている点で、学習意欲と実践への動機付けに役立つ成果となりました。